基本─Windows11編

ビデオエディターを使った動画編集の流れ

ここからは、Windows11版のビデオエディターの編集作業の進め方を詳しく見ていきます。まずは動画編集作業の全体の手順を説明します。

1.どんな映像を作るのか考える
2.映像に盛り込む動画・写真ファイルを選ぶ
3.ビデオエディターを開き素材ファイルを読み込む(クリップライブラリー)
4.素材ファイルを時系列に並べる(ストーリーボード)
5.編集作業を行う(タイトル・カット・効果・BGM・字幕挿入など)
6.完成した動画を書き出す(エクスポート)

どんな映像を作るのか考える

最初にある程度どんな映像にしたいのか、構想をまとめておくほうが無駄もなく効率よく作業を進めることができます。

例えば一泊二日の旅行をした時に撮影した動画や写真をまとめて旅ムービーを作るとします。

出発時からの時系列の記録映像にするのか、それともハイライトシーンをテンポよく短くまとめた思い出ムービーにするのか。完成映像の長さも最初に決めておいたほうがいいでしょう。自分や家族で見て楽しむためのものなら多少長めでもいいですが、SNSに投稿するなら、アップロード可能な最長時間が決まっているものもあります。また仲間内ではなく不特定多数の人を対象としたものなら、短くまとめたほうが最後まで見てもらえます。

字幕を付けるのか、ナレーションを入れるのかといったことも先に決めておくといいでしょう。

BGMをつけるなら、どんなテイストのものがいいかも考えてみましょう。著作権フリーのBGMなどダウンロードできるサイトもありますので、そういったところから先に探してダウンロードしておくこともできます。

映像に盛り込む動画・写真ファイルを選ぶ

旅先で素敵な風景に出会い、大量の動画や写真を撮ってしまうこともあるでしょう。動画編集を始めたばかりだと、ついそれらを全部盛り込みたくなり、編集作業にも膨大な時間をかけ、長い作品を作ってしまいがちです。ただ長すぎる映像は見るほうも飽きますし、苦労して作った割に今ひとつな作品になりがちです。

絞り込むことは大切。
なのでビデオエディターを起動する前に、映像に盛り込む動画・写真ファイル候補をざっくり確認し、取捨選択しておきましょう。

「どのくらい素材ファイルがあればいいのかわからない」

という場合には、まずは動画編集慣れした人が作った作品をYouTubeなどで探して見てみましょう。そして自分が気に入ったもの、「これは上手に編集されているな」と感じる動画をいくつかお手本としてピックアップし研究してみてください。例えばそれが長さ3分の動画なら、その中に動画や写真がいくつくらい盛り込まれているか数え、ワンシーンが何秒くらいかメモしながら確認してみてください。

ビデオエディターを開き素材ファイルを読み込む(クリップライブラリー)

下準備が終わったら、いよいよビデオエディターを立ち上げましょう。
起動方法のところで書きましたが、プロジェクト名を付ける際には後で識別しやすい名前にしておきましょう。私は「房総半島ツーリング」といった名称の後に「20220226」など日付を入れています。房総半島ツーリング自体は一度だけとは限らないので、日時が入っていればどの時のものかわかりやすくなります。「2022年2月」など年月だけでもいいので、あるといいかなと思います。

素材ファイル読み込みは、あまり多すぎると編集作業の時に大変なので下準備段階で絞り込んでおいたほうがいいですが、使うかどうするか未決定のものも入れておき、その後の作業はビデオエディターだけで完結するようにしたほうが作業がスムーズに進みます。

タイトルをビデオエディターの機能で作るのではなく、画像で別途作成して挿入する場合には、それも事前に用意して読み込んでおきましょう。

素材ファイルを時系列に並べる(ストーリーボード)

いよいよ編集作業のスタートです。
素材ファイルをクリップライブラリーからストーリーボードにドラッグして移動させ、時系列に並べていきます。もしクリップライブラリーに並んでいる順番でストーリーボードに並べるのであれば、一個ずつドラッグする必要はありません。クリップライブラリー上で移動したいファイルを選択し、上部にある「ストーリーボードに配置」をクリックします。

長い作品になる場合には、全体をいくつかのステップに分割して作業し、まずは最初のほうのパートで必要になる動画・写真クリップだけをストーリーボードに並べ、編集作業を進めていくのもありです。慣れないうちはなるべくすっきり作業できるよう工夫してみましょう。

編集作業を行う(タイトル・カット・効果・BGM・字幕挿入など)

動画・写真クリップを並べ終えたら本格的な編集作業です。
最初に、クリップの並び順が本当にそれでいいかを確認します。そしてタイトルを入れ、動画の不要な部分をカットしたり、写真の表示時間を変えたりしましょう。写真を少し動かすモーション効果や、明度・彩度を変えるフィルターも利用できます。

慣れるまでは効果やフィルターなどは使いすぎないようにしましょう。動画も不要な部分をカットすることができますので、潔くザクザクカットしていきましょう。

BGMによっても作品の雰囲気は大きく変わります。
使う場合には早目に設定し、BGMのリズムに合わせて写真や動画が切り替わるように編集していきます。

完成した動画を書き出す(エクスポート)

動画編集では、プロジェクトファイルの保存とは別に「動画を書き出す」という作業が必要になります。

動画にはいくつかのフォーマットがあり、それぞれ拡張子も異なります。ビデオエディターでエクスポートできる動画ファイルは、拡張子が「.mp4」のMPEG動画です。このフォーマットであれば、多くのパソコン・スマホで再生できますし、YouTubeやTwitterなどにも投稿可能です。

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