次に手描きメモも体験してみましょう。
メニューバーの「描画」タブをクリックしてください。するとこんなメニューが登場します。最新のOfficeソフトを使っていない人には見慣れないメニューかもしれません。
手描きはこんな時に使える
パソコンではキーボードとマウスでの入力ばかりで、手描きはほとんどしたことがないという方も多いかもしれません。どんな使い方ができるのでしょうか。
これはMicrosoft公式サイトのOneNote利用事例として紹介されているものです。自転車組み立てのためのメモでしょうか。パーツのリストと自転車部品の写真があり、その部品写真上にサイズなどが手描きで書き込まれています。また下のほうにいくと、表組された情報にコメントが書き込まれています。
タブレットパソコンの場合、キーボードなしでタッチディスプレイでの操作が中心ということも多いでしょう。デスク作業ではなく、移動中の電車の膝の上などであれば、キーボード付きのノートパソコンでも、タッチディスプレイ操作のほうが楽ということもあるかもしれません。
アイディアの書き出しなどによく使われるマインドマップなど、手描きのほうが作りやすいという人もいると思います。これまで「パソコンと紙のノート」を併用していた人も、OneNoteの描画機能を使えば、すべてパソコン上でできるかもしれません。
描画とキーボード入力を切り替える
まずは何でもいいので手描きで書き込みをしてみましょう。
描画モードにするには、ペン先ボタンが並ぶ右側にある人差し指のアイコンをクリックしてください。すると、手書きが可能になり、マウスもしくはタッチディスプレイで指や専用のタッチペンなど使って書き込みが可能となります。
消したい時には、ペン先がずらり並んでいる中の一番左側にある「消しゴム」を使います。「元に戻す」ボタンで戻すことも可能です。
描画を終了するには、メニューバー左から3番目にある「オブジェクトの選択またはテキストの入力」をクリックします。すると元のようにキーボードでテキスト入力したりコンテナや画像、手描きしたものを選択できるようになります。
ペン種類・太さ・色を組み合わせる
メニューバーに色とりどりのペン先ボタンが並んでいますが、「これが全部」ではありません。ペン先は「鉛筆」「ペン」「蛍光ペン」の3種類があり、太さはそれぞれ5段階、さらに色は16×18で288色、加えて「ペン」には「レインボー」「溶岩」など多色を組み合わせたカラーも用意されています。
試しにどれかひとつのペンの色と太さを変えてみてください。適当なペン先ボタンを一回クリックするとそれが選択されます。もう一回クリックすると、下にパレット状のメニューが登場します。それを使って別の色やサイズを変更すれば、メニューバーのペン先の色も変わります。
ペン先はドラッグで並び順を変えることも可能ですし、右端の「+」をクリックすれば新たに別のペンを追加することもできます。メニューバーにはよく使う種類・色・太さの組み合わせのペンを並べておきましょう。
消しゴムで消す・範囲選択して削除する
描画の一部を修正したり、削除したいと思った場合、3つの方法があります。
一つ目は、メニューバー左端の「元に戻す」ボタンです。直前の作業を元に戻してくれますので、何回かにわけて描いた手描きイラストなどの直近何回分かを削除するのに便利です。
一部だけを消したいのであれば、「消しゴム」を使いましょう。ペン先ボタンの左側にあるのがそうです。消しゴムも2回クリックすると下にメニューが現れます。
「消しゴム(ストローク)」を選択すると、図形の一部にタッチしただけで図形全体を消すことができます。「消しゴム(小・中・大)」の場合は、タッチした部分だけを消してくれます。例えばこんな感じです。同じ消しゴムでも、ペンで書いた図形を消した時と蛍光ペンで書いたものを消した時では端の処理が変わります。ぜひご自身で確認してみてください。
また「なげなわ選択」を使う方法もあります。これは手描きした図形などをマウスドラッグで好きな形に囲んで範囲選択するというもの。その状態で削除キーを押せば、選択した枠内だけが削除となります。
手描きを図形に変換する
メニューバーにある「インクを図形に変換」と書かれたボタンを押してみてください。
その状態で、描画モードで手書きの四角形を描きます。
すると書き終わった瞬間に、きれいな円へと自動変換してくれます。円や楕円形、三角形や五角形でも同じことができます。
星や半円、複雑な形の図形などは認識してくれないようですが、ちょっとした配置図などを作る場合には、タッチパネルに指やスタイラスペンで書けばきっちりしたラインに置き換えてくれるので便利な機能です。
余分なスペースを削除する
手描きの場合、間に余計なスペースができてしまうこともあります。そんな時には「余分なスペースの挿入もしくは削除」ボタンを使います。これをクリックして本文エリアにマウスのカーソルを持ってくると、横長あるいは縦長の線が表示されます。
空間を詰めたい場所からドラッグし移動させることで、空間を挿入したり詰めたりすることができます。これは描画だけでなくテキストも一緒に移動させることができます。
この機能を知っておくといろいろ便利です。
最初から配置や全体の大きさを考えなくても、空いているスペースに適当に書いておいて、必要なものを全部書き終わった後、 「余分なスペースの挿入もしくは削除」 機能を使って、間があいてしまったところを詰めたり、あるいは逆に近づきすぎてしまった図やテキストを少し離すことができます。