「ムービーの保存」で動画を完成させる

動画の編集作業がすべて終わった後、最後に大事な作業が残っています。それが「ムービーの保存」。動画にはいくつものフォーマットがあり、用途に応じて適切なサイズの設定で保存する必要があります。

「プロジェクトの保存」と「ムービーの保存」

初めて動画編集する人が戸惑いがちなのが「プロジェクトの保存」と「ムービーの保存」の違いです。

「プロジェクトの保存」は、ムービーメーカーを使った編集作業の内容を保存するものです。これで保存したファイルは、ムービーメーカーで再び開いて編集作業の続きをすることはできますが、このままではYouTubeにアップロードしたり、DVDに焼いてテレビで見たりすることはできません。

ムービーとして視聴できるようにするためには「ムービーの保存」が必要です。一般に「動画の書き出し」などと言われる作業で、WMV、AVI、MPEGなど様々なフォーマットの動画を作成することができます。

「プロジェクトの保存」はこまめにやろう

動画編集は、けっこう根気のいる作業です。人によっては数時間がかりとなることもあるでしょう。途中でパソコンフリーズで苦労が台無しになってはいけません。

動画編集を始めたら、まずは「プロジェクトの保存」をし、その後もこまめに「プロジェクトの保存」を行いましょう(以前確かあった自動保存オプションが最新版で見当たらないため)。

「ファイル」メニューから「名前を付けてプロジェクトを保存」を左クリックして保存すると、拡張子「.wlpm」のファイルが保存されます。

このファイル自体は容量も小さく、読み込んだ動画クリップのコンテンツ本体は含んでいません。読み込んだ動画クリップの元ファイルを削除したり、保存場所を移動してしまうと、編集作業が続けられなくなるので気を付けてください。

「ムービーの保存」~目的にあわせ設定選ぶ

「ムービーの保存」も、「ファイル」メニューにあります。「ホーム」の右端近くにも「ムービーの保存」アイコンがあり、こちらからでも同じです。

ムービーの保存では、動画フォーマットやサイズを指定する必要がありますが、フォーマット種類が多いこともあり、初心者には少々難解です。そのためムービーメーカーでは、よく使うだろう保存方法のセットをいくつも用意してあります。

少々多すぎて悩ましくもありますが、こんな感じです。

カーソルを合わせると、それぞれの設定の詳細が表示されます。
例えば「コンピューター用」だと

・表示サイズ:640×480ピクセル
・縦横比:標準
・ビットレート:5.69Mbps
・ファイルの推定サイズ:ビデオ1分あたり40.71MB

このようになります。

お気づきの方もいるかと思いますが、最近はノートパソコンでも画面の画素数はかなり高く、横幅1280以上が多く、640×480ピクセルでは全面拡大で再生すると非常に粗い動画になってしまいます。

もしパソコンで視聴する前提なら、その上の「高解像度ディスプレイ用(1440×1080)」を選んでおいたほうがいいでしょう。

どの設定で保存するか決まったら、名前を付けて保存してください。

ちなみにこの「ムービーの保存」作業には

ものすごい時間かかります。

数分の短い動画ならいいのですが、長時間で解像度も高い場合、数時間がかりということもざらにあります。またパソコン性能によっては他の作業ができなくなるほど重たくなることも。覚悟をしてから保存作業を開始してください。

途中で固まってしまっても号泣せず済むよう、ムービーの保存を行う前には忘れず「プロジェクトの保存」を行いましょう。

「カスタム設定の作成」で自由設定

プリセットされた設定で適当なものがない場合は、「カスタム設定の作成」で、サイズやビットレートを指定します。名前をつけて保存しておけば、次回以降もこの設定を使うことができます。

直接アップロードも可能

YouTubeなどに動画をアップロードする場合、ムービーメーカーから直接アップロードすることもできます。ただどちらにしても容量の大きな動画の場合かなりの時間がかかり、「動画書き出し」「アップロード」を同時に行うと、途中で停まってしまった場合、どちらに原因があるのかわからなくなる可能性もあります。

念のため最初だけは、直接アップロードではなく、ちょっと手間でも二段階作業をしたほうがいいかもしれません。「ムービーの保存」も「アップロード」も問題なくできることを確認した後で、直接アップロードにしてみてはいかがでしょうか。

その場合でも、くどいようですが事前に必ず「プロジェクトの保存」を忘れず行ってください。